えっ!?ヒルドイドが病院で貰えなくなる?

こんにちは。アトピーと付き合い始めて30年以上のタカヒロです。

 ヒルドイドはヘパリン類似物質という成分を含んだ医療用の保湿剤で、乾燥肌からアトピー性皮膚炎の治療まで幅広く使われている薬だ。私自身は使っていないのだが、娘はこの薬をかれこれ8年ほど使っている。娘のアトピーはこの薬のおかげで寛解していると言っても過言ではない。そんなヒルドイドが病院で処方してもらえなくなるかもしれないのだ。

治療ではなく美容目的で使う人が急増

 ヒルドイドを病院で処方してもらうときは「皮膚乾燥症」や「アトピー性皮膚炎」などの治療を目的とするものでないと健康保険は使えない。しかし、治療ではなく美容目的でヒルドイドを処方してもらっている人が急増しているのだ。インターネットや女性誌で「肌のキメが整う」「高級クリームよりも効果がある」「究極のアンチエイジング剤」などと紹介され、爆発的に人気が高まっているのだ。

 また、「安い上に美容クリームとしての効果が高い」とも言われている。そりゃそうだ。保険を使って自己負担が少なくなっているのだから安いのは当たり前だ。現役世代なら3割の負担で済む。さらに、子供に処方してもらって自分で使うケースもあると言う。子供にかかる薬代は0円のこともあるので実質タダでヒルドイドを使っている人もいると言うのだ。

ヒルドイドをたくさん貰うことはできない?

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 ただでさえ超高齢化で国の医療費は高騰している。治療ではなく美容目的で医薬品を使われたら国としてはたまらない。このような状況を問題視した厚生労働省がヒルドイドの処方に制限をかけるというのだ。2018年4月までに結論が出ると思うが、具体的には医師が一度に処方できる量に制限を設けると言われている。

軽症アトピー患者に悪影響が

 これを受けて今後のアトピー性皮膚炎治療の現場にどのような影響があるのだろうか。簡単にはヒルドイドを処方してもらえなくなるのだろうか。

 見た目ですぐにわかるような中等度以上のアトピー患者にはあまり影響ないかもしれないが、軽症患者には大きく影響するだろう。中等度以上のアトピー患者はヒルドイドよりもステロイド外用薬が治療薬のメインとなる。一方、軽症患者は保湿剤を使うことが多い。私の娘もそうだ。だから今回の問題は軽症患者により影響があるだろう。

 さらに処方できる量に制限を設けられたら実際に使う量にも影響してしまう。勿体なくて使用回数を減らしたり薄く伸ばして塗ってしまうかもしれない。保湿剤を含めアトピーの薬はベトベトになるぐらい塗る方が効果的だ。それができなくなることによってアトピーの状態に悪影響がでてくる可能性もある。

問題はどこにある?

 今回の問題は美容目的で病院を受診する人にある。ただ、一概にこの人達だけに問題があるようには思えない。おそらく処方してもらっている人に罪悪感はないだろう。軽い気持ちで病院に受診して医師に頼んで処方してもらっている人が大勢なのではないだろうか。この辺りは国がもっと「美容目的で健康保険は使えない」ということを啓発すべきだ。

 そして処方する医師側も美容目的なのか治療目的なのかを的確に見極める目を持ち、断固たる態度をもって患者に対応すべきだと思う。中には「ヒルドイドを〇〇本ください」と薬の種類や本数まで要求してくるものもいると聞く。このような患者に対して医師がどのように対応できるかがとても大切なことではないだろうか。

 いずれにせよ美容目的で使用する人のために、アトピー患者など本当に必要な人にヒルドイドが渡らなくなることだけは避けてほしい。処方量の制限をするにしても「治療」に悪影響が出るような対応はとらないでほしいと願う。

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